指定地域内の市営地下鉄(ブルーライン)と市営バスが1日乗り放題となる「みなとぶらりチケット」は、横浜の観光エリアが広くカバーされているため、観光スポットを順々に散策するときにお得かつ便利な1日乗車券です。
この「みなとぶらりチケット」は、主に横浜駅から元町、伊勢佐木長者町あたりのエリアと、飛び地で三渓園が適用エリア内に含まれますが、みなとぶらりチケットは他にも新横浜駅での乗り降りが追加される「みなとぶらりチケットワイド」というタイプの1日乗車券があります。
このみなとぶらりチケットワイドは、新幹線で新横浜駅に到着して、新横浜駅を起点に観光される方にはかなりお勧めの横浜周遊チケットになります。
みなとぶらりチケットの適用エリアと料金
まず前提として、ワイドではない普通の「みなとぶらりチケット」の適用エリアと料金は、以下のようになっています。
料金 | |
---|---|
大人 | 500円 |
小児 | 250円 |
適用エリア | |
市営地下鉄ブルーライン | 横浜駅から伊勢佐木長者町駅 |
市営バス | 横浜から元町・港の見える丘公園、三渓園 |
横浜市営地下鉄ブルーラインについて、適用エリアをより詳しく記載すると、横浜駅、高島町駅、桜木町駅、関内駅、伊勢佐木長者町駅の5駅です。
このブルーラインを起点に、各駅で最寄りのバス停から市営バス(主に観光路線となっている「あかいくつ」バス)を利用することで、みなとみらいエリアから横浜ランドマークタワー、赤レンガ倉庫、大桟橋、中華街、山下公園、港の見える丘公園など、著名な観光スポットはほぼすべてカバーできます。
「ワイド」の付いてない通常のみなとぶらりチケットは、ターミナル駅である横浜駅が起点となるチケットですね。
みなとぶらりチケットの販売場所
みなとぶらりチケットは、基本的には市営地下鉄ブルーラインの駅で販売しています。観光だと横浜駅から乗る人が多いかもしれませんが、その場合は少し早めに改札付近まで移動して、あとは駅員さんに聞いてしまうのが早いです。
地下鉄の駅 | 横浜、高島町、桜木町、関内、伊勢佐木長者町 |
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定期券販売窓口 | 横浜駅お客様サービスセンター、横浜駅東口(そごう地下1F) |
適用区間内を運行する一部の市営バス | 車内 |
桜木町駅 | 観光案内所 |
その他 | 一部のホテルや施設等でも取り扱いあり |
みなとぶらりチケットワイドの適用エリアと料金
一方、みなとぶらりチケットワイドのほうですが、料金と適用エリは以下のようになっています。
料金 | |
---|---|
大人 | 550円 |
小児 | 280円 |
適用エリア | |
市営地下鉄ブルーライン | 横浜駅から伊勢佐木長者町駅+新横浜駅 |
市営バス | 横浜から元町・港の見える丘公園、三渓園 |
一般のチケットとチケットワイドの違いは、表のとおり1箇所だけ、市営地下鉄ブルーラインの新横浜駅での乗り降りも1日乗車券のエリアに含まれる点です。
一般のみなとぶらりチケットが横浜駅起点であるのに対して、みなとぶらりチケットワイドのほうは新幹線を使って横浜エリアにアクセスする人のために、新横浜駅が起点になっています。
このチケットワイドで注意が必要なのは、「ワイド」で加わるのはあくまで新横浜駅での乗り降りのみであり、新横浜駅から横浜駅までの各駅(岸根公園、片倉町、三ッ沢上町、三ッ沢下町)は対象外である点です。
横浜の観光地として著名なスポットは、だいたいが横浜駅より先に位置するため、新幹線で新横浜に降りてそこから横浜駅までの間で途中下車をするようなプランは通常組まれないとは思いますが、勘違いが起きやすい点なので念のためご注意ください。
新横浜駅からJR線を使うかブルーラインを使うか
ちなみに、新横浜駅から横浜の観光エリアにアクセスするルートは、ブルーラインの他にJR横浜線を利用する方法もあります。観光の予定を立てるとき、どちらのルートを使うか迷われる方もいらっしゃるかもしれません。
新幹線からの乗り換えは、JR線のほうがホームが近いので楽ですし、運賃的にもJR横浜線を使うほうが割安です。ただし、JR横浜線は横浜駅より手前の東神奈川止まりの列車が多く、途中駅での乗り換えを要することも。
市営地下鉄のブルーラインなら途中乗り換え不要なので、1本で行けて気楽です。新横浜駅での乗り換えも、改札から改札までは3分程度で移動可能です。
ブルーラインのほうが、混雑している時間帯が少ないのもオススメのポイントかな。
みなとぶらりチケットワイドの購入方法
みなとぶらりチケットワイドは、市営地下鉄ブルーライン改札窓口で販売されています。新幹線で新横浜駅にアクセスするときは、そのままブルーラインの改札(新幹線から近いほう)に向かえばOKです。
ちなみに、東海道新幹線をEX予約して新横浜までアクセスされる方は、EXみなとぶらりチケットというチケットが購入できます。このチケットなら、料金は一般のみなとぶらりチケットと同じ大人500円にもかかわらず、チケットワイドと同様に新横浜での乗り降りが対象となるためよりお得です。
新幹線からの乗り継ぎで横浜エリアを散策する場合に便利
みなとぶらりチケットワイドのほうは新横浜駅の乗り降りが含まれるため、新幹線で新横浜駅に到着して、そこから横浜の観光エリア散策へ向かうという場合や、新横浜駅近くのホテルを拠点として横浜エリアの観光を行うときに便利かつお得です。
たとえば、新横浜駅から桜木町駅までブルーラインで向かう場合、片道で270円、往復540円程度の運賃がかかります(交通系ICカードだと微妙に異なります)。往復したら540円程度となるため、みなとぶらりチケットワイドの料金550円と差額がほぼなくなります。
また片道だけ利用する場合でも、移動した先で同日に観光エリアを見て回るというのであれば、その際に市営バスの乗り降りが自由に行えるため、いずれにしても便利かつお得です。
押さえておきたい情報はすべて「ぶらり横浜めぐり旅」の冊子に
1日乗り放題となる路線や適用エリアについては、チケット購入の際にもらえる「ぶらり横濱めぐり旅」という冊子に詳しく説明があります。
これを見れば、だいたいの路線が把握できますので、初めて横浜観光に訪れる方も安心です。
「ぶらり横濱めぐり旅」の冊子には、他にも1日乗り放題となるバスの種類や停留所やおすすめの観光プラン、主なバスの時刻表など、チケットを使って観光地を周遊するとき押さえておきたい情報がほぼすべて掲載されています。
念のためですが、この適用エリア内の地下を走る路線は、ブルーラインのほかにみなとみらい線という別の路線もあります。みなとみらい線は市営ではないため、今回の「みなとぶらりチケット(ワイド)」の1日乗り放題の対象ではありません。
市営地下鉄ブルーラインではなくみなとみらい線のほうを観光の移動手段として利用するなら、みなとみらい線一日乗車券が必要です。
横浜エリアの観光スポットを見て回るなら「あかいくつ」バスが便利
「みなとぶらりチケット(ワイド)」で1日乗り放題になる路線は、市営地下鉄のブルーラインだけに限らず、定番の観光スポットを循環している「あかいくつ」というバスが含まれているところが大きなポイントです。
もしぶらりチケットワイドで横浜駅や桜木町駅、関内駅などにブルーラインで移動した場合、その先は各駅最寄りの停留所から「あかいくつ」バスを利用して、各観光スポットを見て回るのが定番コースになります。
「あかいくつ」の路線はみなとみらい地区を回るMルートと、中華街・元町地区を回るCルートがあります。
大抵の観光スポットはCルートに含まれ、Cルートのバスは土日なら10分から15分間隔で頻繁に発着しているので、バスの時間をほとんど気にせずに観光地巡りが可能です。
「みなとぶらりチケット」を購入すると、横浜ベイシティ交通マップという地図をつけてもらえることがあります。この地図を確認すると、各観光地の位置関係やブルーライン、市営バスの路線状況がよくわかります。
以上、今回はみなとぶらりチケット(ワイド)についてのご紹介でした。みなとぶらりチケットには、他にも観光スポット等でチケット提示による特典サービスが様々利用できます。
横浜ランドマークタワーの展望フロア スカイガーデンの入場料大人1,000円が700円になったり、遊覧船ロイヤルウイングの乗船料が30%オフになったりと、結構大きな割引も含まれています。
このチケットを購入するなら、適用エリアでの1日乗り放題という運賃の面だけでなく、観光スポットの特典サービスもチェックしておくと、よりお得ですよ。